白い花の咲くゴマ畑が、
見わたすかぎり広がっています。
ドドマ州中央部のゼジェレ村です。
今年からほしいも用の
サツマイモ栽培をはじめる
契約農家さんに会ってきました。
このあたりの降雨量は600mm、
日本の3分の1くらい。
サツマイモの生育にはちょっと足りません。
でも、この農家さんによると、
彼の畑は通年水のある湖に隣接しており、
ポンプで潅水できるから大丈夫なのだとか。
正直、私は現地に行くまでは気乗りしませんでした。
このあたりでは何度もサツマイモの試験栽培をしていますが、
乾燥が厳しくて収穫まで至りませんでした。
でも村にあるゴマや落花生の畑を見ているうちに、
気が変わりました。
たしかにこの村でのサツマイモ栽培は難しい。
でも成功すれば弊社と契約農家さんの
双方にとって大きなメリットがある。
より少ない輸送コストで
ほしいもの原料を調達できます。
一方、契約農家さんにとっては、
この乾燥した土地で栽培できる
新たな換金作物を増やすことができます。
以前、JICAプロジェクトで試験栽培していた頃は、
サツマイモが栽培できなければ即ち失敗だった。
でも、今は違います。
今の弊社には、ほしいもだけでなく、
ナッツバー『Kashata』という商品がある。
この商品は今、売上がどんどん伸びており、
原料の安定供給が課題になっています。
だから仮に1-2年はサツマイモが失敗しても、
この村に通いつづけることで、
ゴマや落花生を調達できれば、
弊社にとって十分メリットがあります。
一方、契約農家もサツマイモが失敗でも、
ゴマや落花生の販路を広げられる。
お互いにリスクもメリットも共有しています。
たいがいのことは、実際にやって見なければわからない。
やる前からゴチャゴチャ考えてもしかたない。
やってみてダメならお互い様だよね!
…という感覚が共有できる農家さんだったので、
今年は一緒に栽培に挑戦することにしました。
もちろん、ゴマと落花生の取引もさせてもらいます。